アミロイドーシス奮闘記 第46話〜第50話

第46話 早じまい

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 すると,もうすでに作業が始まっていたのです。私は慌てて参加しながら,なぜこんなに早くから作業を始めるのかが分かりませんでした。

 作業はものの30分で終わりました。その後は各自の仕事になります。私は昨日同様,作曲にとりかかりました。

 昼休みをはさみ,午後3時まで作曲を続けていた私は,ふと周囲が静かなのに気づきました。顔を上げてみると,職員室で仕事をしているのは私と教頭だけです。私は

「みなさん,教室ですか?」

と教頭に尋ねました。すると教頭は,なんだか言いづらそうにしながら,皆退勤したと話してくれました。

 これはかなり珍しい現象です。私は職員室の黒板に貼ってある《職員動向表》を見つめました。私の行動を見て,かくしきれないと思ったのでしょう,教頭は事の次第を話してくれました。

 昨日,私がつらそうにしているのを見て,職員で相談して,私の出勤前に仕事を終わらせようということになっていたというのです。しかし私もいつもより早く出勤してきたので,鉢合わせしてしまったと。

 職員の行動を見ていた校長は,勤務時間を前倒ししたそうです。すなわち,いつもよりも早い時刻から勤務したのだから,その分早く退勤して良いということを職員に告げたのです。

 私は心のなかで深く感動し感謝しながら,教頭に

「では私も,早めに退勤しますね。教頭先生もそうしましょう」

と言うのが精一杯でした。教頭にも早く退勤してもらわなくちゃいけない,そう思っていたのです。

第47話 脚本

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 私は学芸会が大好きです。劇台本を書くのも好きだし,劇中音楽を作るのも大好物です。私は学芸会をするために教師になったといっても過言ではないほど,学芸会の取組が好きなのです。

 今年,私は学年の先生方に対してお願いをしていました。それは,学芸会の劇指導のメインを務めさせてほしいという,身勝手なお願いでした。

 学年の先生は2人とも,若手の男性教師です。とても熱心で,子どもたちからも慕われています。いつも仕事に遅くまで取り組んでいて,私を含めた3人は毎日退勤が最も遅かったので,教頭からは《レギュラーメンバー》という,あまりありがたくない呼び名まで頂戴していました。

 ある日,いつものように職員室に残ったのは私たち3人だけになっていました。教頭が校舎内を見廻りに行ったタイミングを選び,私は2人に学芸会について話をしてみました。

 学芸会は好きか,準備は楽しいか,今年の構想はあるか,と。2人は口をそろえて,正直に言うと大変だと思っている。演目は考えていないと話してくれました。私はそこで,自作の脚本があり,それでよければ今年使ってもらえないだろうかという話をしてみたのです。

 私はこの2人に,今まで以上に負担を掛けたくなかったのです。そして同時に,学芸会の取組中は,自分が体調をよく出来るのではないかとも思っていました。好きなことをしている時にはあまり体調を崩すことがなかったからです。

 2人は私の提案を受け入れてくれました。そこで脚本の一部を変更する必要性が生まれたので,夏休みの仕事として取り組んでいたのです。私の脚本を見た2人の先生は,とても喜んでくれました。

第48話 ラム肉

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 8月4日になりました。久しぶりの八王子です。黄先生の医院に行ってみると,見知った顔が。彼は肝臓の熱を黄先生に取ってもらうために来ているとの事でした。

 奥様は私に足湯を使うように指示されました。丁度10分間,温かい湯に足首まで浸からせ,それが終わったら施術室へ。そこで黄先生から聞かされた話は,嬉しい事ばかりでした。

 まず,私の病状は相当改善されていること。だからこそ,これからは慎重に進めなければならないこと。それが全ての基調でした。

 黄先生はまず,上質のラム肉を食べてみようと提案されました。赤身だけ,一週間に200グラムほど食べてみて,体調の変化を見ようとの事でした。脂身は極力排除すること,そして調理法・味付けも考えねばならないので,できればしゃぶしゃぶが良いのではないかということ(味付けは,なし)でした。

 ラムは新鮮であればあるほど良く,血が滴っていたら,それごと食べるのが良いということでした。タンパク質の分解生成の過程を助けるためであり,ラム肉はそれ自体がタンパク質生成に役立つし,血が滴るほど新鮮な状態だったら,そのタンパク質自体を取り込んでしまえるからなお良いということでした。

 それにしても,と黄先生はおっしゃいます。北海道で良かったねと。他の患者さんたちは,良い食材が入手困難で困っているよと。

 同じ脈絡で,豆乳にも挑戦してみれば良いとの事でした。すべては肝臓の機能がどこまで回復してきているのかをはかるため。そこまで改善してきていることを喜びながらも,ここで失敗する訳にはいかないという緊張感もただよう施術となりました。

第49話 闘病記公開

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 施術の間に,私の病状のこと,改善してきていることを,肝臓腎臓強化部に投稿してもよいかどうか,黄先生にお伺いを立てました。黄先生は快く了承してくださり,続けてこんな話をしてくださいました。

 私をはじめ,何人かを治すために東京に戻ったことで,他の多くの患者をも抱えることになった。こっちに戻ってこなければ,こんなにたくさんの人達が困っている(助けを必要としている)ことを知ることはできなかったと。

 そして,まだまだ困っている人がいるんだろうから,どんどんアップしてくれと黄先生はおっしゃいました。あなたが治っていく過程を記録・公開することは,他の難病で苦しんでいる方々を励ますことになると。私は胸を熱くしながら,自分の使命を反芻していました。

 施術後,黄先生とツーショットをお願いした直後,奥様も一緒に撮影しようということになり,お弟子さんが撮影してくださいました。久しぶりの施術は,私の体調を整えてくれました。

 ついでに,靴下を履いていることはいいのかも訊いてみました。肝臓の熱を逃がすために,黄先生は裸足でいるらしかったからです。私はなぜか五本指ソックスが好きなのですがという話をすると,それはまあ,いいでしょうとのことでした。

 ちなみに黄先生が肝熱を下げねばならないのは,一日中施術をしていて,様々な患者の熱がご自身にこもってしまうからだそうでした。

 また,私が最近は指が冷たくなる症状がなくなってきた旨を告げると,それはそうだろう,こんなに改善してきてるんだからという黄先生の返事でした。肝臓やその他内蔵が,自分を修理しようとして,体の末端から血を集めてくる。だから血が少なくなって冷たくなるのだということでした。

第50話 怠けではない

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 私が子どもが下校するくらいの時間帯から体調が良くなる,これは理由があるのかと黄先生に尋ねると,内蔵が自分を治そうとする時間帯があるとのお返事でした。それが終わるのが午後であり,それ以降に体調が良くなるのは当然だというお話でした。

 私は,自分が怠けているのではないかと感じていたというと,そんなことはないよ,時間は決まっているんだからと黄先生は言われました。心の負担が一気に軽くなるのを感じました。

 週末によくある三連休では,まずは疲れをとるために横になると,今度はなかなか復活できず,そのうちにご飯を作る体力をなくし,起き上がってはふらつくを繰り返して,結局は何も食べられずに体重が減少するということを繰り返してしまうということを話すと,黄先生は同情してくださいました。

 その流れで,急激に減量したので,全身の皮膚がたるんだ状態になっているということも話しました。私の関心は,皮膚が以前のような状態に戻るのかどうかということでしたが,黄先生は事も無げに,元に戻るよ,ゆっくり時間をかけてねと言われました。

 初日の施術が終わり,私はホテルに戻りました。黄先生に許可をいただいたので,さっそく強化部に投稿するべく,記事を打ち始めました。

 予め決めてあった内容ですが,どうもそのままでは真意が伝わらないのではないかと考え,何度も何度も打ち直し,1時間以上もかけて記事を作りました。

 そうしてアップしたのが最初の記事,黄先生ご夫妻と一緒の写真を添付したものになりました。
 今回の東京行きでは,東京にいる仲間と会うことと,子どものお金教育の資料を探すことも目標にしていたので,その準備もホテルで行いました。

 施術をしていただいた日は,体調がすこぶる良くなります。もうそういうことには慣れてきていることにふと気付き,いかんいかん,感謝の心を忘れたら必ずしっぺ返しがくるぞと自分に言い聞かせながら,早目に就寝しました。

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